平成27年9月9日(水)?11日(金)、石川県の金沢大学角間キャンパスで開催された「日本応用数理学会2015年度年会」で、大学院理工学研究科数理物質科学専攻数理科学コースの土屋卓也教授が、日本応用数理学会2015年度論文賞(JJIAM部門)を受賞しました。
この賞は、日本応用数理学会の欧文誌 Japan Journal of Industrial and Applied Mathematics (Springer)に、2012年から2014年の間に発表された論文のなかから特に優れたものを表彰するものです。今回、受賞した論文は、以下のものです。
Kenta Kobayashi、 Takuya Tsuchiya、 A Babuska-Aziz type proof of the circumradius condition、 Vol.31、 No.1 (2014) 193-210.
これは、三角形上のLagrange補間の誤差について論じたものです。これまで、三角形の形状が平らに潰れていくときは、Lagrange補間の誤差が悪くなっていくとされていました。それに対してこの論文では、三角形の外接円の半径が0に収束するならば、三角形の形状が潰れていっても、Lagrange補間の誤差は0に収束することを示しました。この結果から、例えば、数値シミュレーションの精度の向上がより効率的に行えることが期待されます。