平成27年10月3日（土）、南加記念ホールで、宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究所の中村正人教授を講師に迎え、宇宙進化研究センター講演会「世界の金星探査と日本の挑戦」を開催しました。
中村教授は、日本の金星探査機「あかつき」プロジェクトチームのプロジェクトマネージャーを務めています。講演では、ロシアやアメリカ、ヨーロッパなど各国の金星探査の歴史や成果について、また、2010年に行われた「あかつき」の金星周回軌道への投入がエンジン故障のため失敗した時の状況について、裏話を交えながら話しました。さらに、今年の12月に予定されている軌道への再投入に至るまでの道のりや苦労、新軌道での観測計画についての詳細を画像と共に紹介しました。「あかつき」は、当初の計画よりも太陽に近づくことになったため、厳しい熱環境にあるにも関わらず、今年の8月、金星周回軌道投入に向けた最後の軌道修正に成功したとのことです。
金星周回軌道への再投入を2カ月後に控えていることもあり、沢山の幅広い年齢層の市民の方々にご来場いただき、今回は特に、高校生の姿が多く目に付きました。
-
- 講演する中村教授
-
- 金星周回軌道の観測計画