西原さんは、小学1年生の時にJリーグが開幕した影響を受けて、小学2年生からサッカーを始めました。小学生時代の「松山サッカースクール」、中学時代の「帝人サッカースクール」を経て、高校は、男女共学になったばかりの済美高校で、サッカー部の1期生として活躍しました。そして、サッカーのプロになりたいという希望の傍ら、教員への道も志し、本学の生活健康課程(現在のスポーツ健康科学課程)に入学し、同時にサッカー部に入部しました。
本学のサッカー部は、平成20年8月には、松山大学を破って天皇杯に出場しています。2回戦で惜敗はしましたが、この数年間の進歩には、目を見張るものがあります。西原さんが入学した時は、本学のサッカー部の置かれた環境は、決していいほうではありませんでした。西原さんは、そんな環境にも負けず、3回生の時にキャプテンになり、チームを率いていきました。
そんな時、愛媛FCとの練習試合の後に声をかけられ、一緒に練習したことをきっかけに、自分の中でも心境に変化があり、プロへの道を将来の夢の1つとして具体的に考えたということです。そして、平成20年12月、ファジアーノ岡山FCの練習に参加した直後、正式に加入を依頼され、雰囲気やスタッフの考え方に深く感動した西原さんは、加入の契約を行いました。
ファジアーノ岡山は、J2に昇格したばかりのチームです。たとえ新人でも、実力次第では選手として出場することも可能ですが、その一方で、西原さんの契約期間は1年ごとの更新であり、まさに実力次第の世界のようです。
地方の国立大学からJリーグへの加入は、非常に稀なことです。小さい頃から試合の応援に駆けつけてくれていたご両親の喜びもひとしおだったようです。西原さんは、「サッカー部を少しでも強くしていこうと、自分自らで考えていった。そして、そう考えていくことによって自分も成長することができた。サッカーを通じて得られた充実した大学生活だった。しかし、自分だけの力ではなく、全ての人に支えられたおかげで成し遂げたものであり、お礼を申し上げたい。」と謙遜していました。
冬が終われば、いよいよシーズンに突入します。西原さんの活躍を、そして、ファジアーノ岡山のJ1昇格を応援しています。