お知らせ

重信キャンパスで第2回BLSラリー開催

平成20年12月7日(日)、重信キャンパスで、本学医学部学生の呼びかけにより全国18大学の学生が主催し、主として高校生に向けたBLSラリーを開催しました。

BLSとは、Basic Life Supportの略で、一次救命処置を意味します。どんなに救急体制が整備されても、救急車が来るのには10分近くかかり、BLSの有無が生死を分けることになります。医学部及び附属病院では教職員向けに頻繁に講習会を開催しており、BLS啓発活動の重要性は医療関係者の共通認識となっています。

BLSラリーの開催は今回で2回目となり、本年度は、この取組みをテーマに応募した論文が松山市の学生政策論文コンクールで入賞したこともあり、参加者はスタッフ、受講者あわせて約120人となりました。

ラリーに先立って、午前中は、心肺停止や喉に物が詰まったときなどの処置を、成人?乳幼児別に人形を使って基本から実習しました。

午後は、実際に起こりそうな事態をスタッフが演じるポイントを重信キャンパス内に複数箇所設置し、参加者のチームが各ポイントを回って、シーンに応じた救命措置を施し、それをスタッフが採点していくラリー形式で行いました。想定したシーンは、「たらたら食ったり飲んだりしていたおじいさんが、一念発起でジョギングを始めたら、突然倒れ心臓が止まった」「韓流スターの映画発表会に乳児を抱いて会場に入ったお母さんが、観客に押されているうちに子供が呼吸しないことに気づき、パニックになっている」「何でも口に入れるカオナシが飴を喉に詰めた」などネーミングにも工夫が凝らされた6つで、参加者は「意識なし」、「鼓動?呼吸なし」、「あなた119番お願いします」など声に出しながら気道を確保するなど、午前中の実習成果を発揮していました。昨年度はリアルな演技に、事情を知らない通行人が救急車を呼ぶハプニングがあったため、今年は、スタッフが「救命訓練実施中」の看板を掲げるなど、細かい点にも注意を払っていました。

ラリー終了後、優秀チームの表彰と受講証の授与式がありました。受講者はそれぞれ、心肺蘇生に自信を持つことができたと感想を話していました。

参加した高校生の感想

附属高等学校 1年2組 白石優海さん

今回参加してみて、とてもためになることがたくさん学べたと思います。午前中に、大学生のみなさんに優しく救急法を教えてもらったことが、午後に6ステージも体験したことで頭だけでなく、体にも身に付きました。実際にあのような場に出くわすとパニックになってうまく救急法ができるかどうか不安だったけど、自分にだってできることがあることが分かったので、勇気を出して救助したいと思いました。気持ちの面でも大きく成長しました。また、このような活動があったら参加したいです。

附属農業高等学校 3年3組 加納彩夏さん

今までも救急法などは習ったことがあって自分ならできるだろうと思っていたけれど、参加して元気あるスタッフの方と一緒にやれて、楽しく覚えることができました。

また、同じことを繰り返し練習して、自然に体と口が動くようになっていて自分自身が驚くほどでした。きっと、今回参加してなかったら、「何か」があったとしても決して自らが救おうとは思えなかったと思います。誰かが倒れても、逃げないで、一人でも多くの人の命を救いたいと思いました。参加して本当に良かったです。丁寧で元気なスタッフのみなさん、ありがとうございました。